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コラーゲンペプチドと肌についての研究実験をご紹介します。

コラーゲンペプチドのエビデンス

「コラーゲンペプチド」は、カラダの各部位に多様に作用すると考えられ、加齢による衰えが見られる外見や運動器(肌、骨、関節、筋肉、髪、爪、血管、血糖値など)に効果があると考えられます。

evidence.1 肌

肌の水分量や弾力性を向上し、隠れシミを改善します。

年齢とともに、肌バランスは崩れ、うるおいや弾力性が失われていきます。「コラーゲンペプチド」は、ヒアルロン酸やコラーゲンの産生を促進して、肌の水分量や弾力性を向上させます。また、紫外線のダメージを受けてできた「隠れシミ」も改善します。

実験1 ヒト実験における肌の水分量、ハリ(弾力)への効果

ヒト実験における肌の水分量、ハリ(弾力)への効果

実験結果

女性25名をコラーゲンペプチド(以下、CPT)摂取群とプラセボ(デキストリンを使用)群に分けて、それぞれの群で、5gを水に溶かして、毎日8週間摂取してもらいました。その結果、CPT群では、摂取4週、および、8週目に、肌水分量、弾力に関して、プラセボ群より有意に改善されました。

※「アミノ酸研究 , 6(2):169 (2012)」の内容を改変して転載しています。

実験2 ヒト実験における隠れシミ面積への効果

ヒト実験における隠れシミ面積への効果

2つのグループで、コラーゲンペプチドとプラセボ(デキストリンを使用)をそれぞれ1日5g、8週間摂取後、隠れシミの分布を測定する機器で画像解析を行ったところ、コラーゲンペプチドを摂取したグループでは、そうでないグループよりも、隠れシミの改善が見られたという結果が得られた。(4週間で摂取前に比べて、隠れシミ面積が12%減少した)

※『アミノ酸研究Vol.3 No.1 2009年 P79~83 井上直樹(新田ゼラチン(株))ほか』日本アミノ酸学会より改変して転載

実験結果

肌荒れの悩みを持っている女性に対し、コラーゲンペプチドを8週間摂取後、隠れシミの分布を測定する機器で画像解析を行ったところ、隠れシミの改善が見られました。

※「コラーゲン完全バイブル」(真野博著、幻冬舎メディアコンサルティング)の内容を改変して転載しています。

美肌の作用まとめ

  • 吸収されたコラーゲンペプチド(特にPro-Hyo(P-O))は、真皮の線維芽細胞を増殖させ、コラーゲンを産生することで、肌の弾力や肌の損傷(紫外線の影響による隠れシミ)を改善します。
  • また、P-Oによる命令がヒアルロン酸の合成を促進し、肌の水分量を改善します。
  • ヒアルロン酸の代謝サイクルは早く、1日~2日であるため、コラーゲンペプチドを食べて、肌のしっとり感やぷるぷる感を実感するのは、この影響(ヒアルロン酸の産生)と考えられます。

線維芽細胞への影響

線維芽細胞への影響

実験3 ヒト臨床実験における肌の創傷(褥瘡)への効果

ヒト臨床実験における肌の創傷(褥瘡)への効果

18歳~70歳までの患者さん89名(男性41名、女性48名)を2つの群に分け、一方の群には、16週間、朝晩5gずつコラーゲンペプチドを、もう一方の群にはプラセボ(デキストリン)を食べてもらい、傷の面積等を比較した。なお、両群ともいつも行なっているケア(寝返りをうたせるなど)はそのまま続けている。

これによると、傷の大きさと進行をスコア化したもの(PSSTスコア)で比べると、「とても良い」と「かなり良い」の総数が、コラーゲンペプチドを食べた群の方が4分の3に達しているのに対し、そうでない群は2割に満たないという結果も得られた。また、16週間後の傷の面積は、コラーゲンペプチドを食べた群の方が、そうでない群よりも平均でおよそ1.0㎠小さくなったことが明らかになった。

「第13回 日本褥瘡学会 2011年 学術集会講演要旨集 P414 杉原富人(新田ゼラチン(株))」ほか

実験結果

床ずれ(褥瘡)患者さんにコラーゲンペプチドを16週間摂取してもらった結果、傷の大きさと進行をスコア化した指標、傷の面積測定値ともに改善がみられ、回復を促進しました。このことから褥瘡ケアのアドオン治療としてコラーゲンペプチドは有効と考えられます。

※「コラーゲン完全バイブル」(真野博著、幻冬舎メディアコンサルティング)の内容を改変して転載しています。

創傷復作用のまとめ

摂取したコラーゲンペプチドにより、細胞間物質の掃除屋と呼ばれ、皮膚再生の際に機能することが知られているMMP-9(マトリックスメタロプロアテーゼー9)やMMP-2という酵素の出現量を一時的に増加させます。この酵素が創傷部分のコラーゲンを分解するとともに、線維芽細胞が集まってきて、ヒアルロン酸とコラーゲンを産生することで、皮膚再生を促進するメカニズムがわかりました。

一般社団法人日本褥瘡学会が2015年に改定した「褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版)において、発生後の全身管理の中で、褥瘡患者さんに有効な栄養素として、従来の「亜鉛」、「アスコルビン酸」、「アルギニン」、「L-カルノシン」、「n-3系脂肪酸」に、「コラーゲン加水分解物」(コラーゲンペプチド)が加えられました。

褥瘡予防・管理ガイドライン(第4版) http://www.jspu.org/jpn/info/pdf/guideline4.pdf(8頁のCQ4.10に掲載)

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