コラーゲンペプチドと爪についての研究事例をご紹介します。
コラーゲンペプチドのエビデンス evidence.7 爪
実験1:爪を丈夫にします。
細胞が劣化するとともに、爪は筋が入り始めたり、もろく割れやすくなります。「コラーゲンペプチド」は、爪を作る細胞に働きかけることで爪の代謝を促し、爪を丈夫にします。
実験結果
1950年代に、コラーゲンペプチドの源であるゼラチンを摂取することにより、もろい爪が改善したという報告があるほか、国内でもコラーゲンペプチドの摂取により爪の状態が良くなったという研究報告があります。
※「コラーゲン完全バイブル」(真野博著、幻冬舎メディアコンサルティング)の内容を改変して転載しています。
実験2:爪を丈夫にします。
爪は爪母から作られます。硬ケラチン(タンパク質)が密集してできた皮膚の角質が変化したもので、指先の保護、指の作業性向上の機能を有します。
爪の健康状態が損なわれた状態
- 爪の表面が先端の方で薄く剥がれる二枚爪(爪甲層状分裂症)
- 爪表面が剥がれやすくなったり、もろく割れ欠けやすくなったりする状態
爪の健康を維持するには
爪の弾力や柔軟性は、爪の水分量と関係があり、爪の水分量が13-17%の時が折れにくく、二枚爪にもなりにくいと言われています。
細胞が劣化するとともに、爪は筋が入り始めたり、もろく割れやすくなります。「コラーゲンペプチド」は、爪を作る細胞に働きかけることで爪の代謝を促し、爪を丈夫にします。
研究報告
出典:薬理と治療vol.45 no.11 2017
試験結果
30歳-50歳代の女性20人をコラーゲンペプチド摂取群とプラセボ(デキストリン)摂取群に分けて試験を実施。豚皮由来コラーゲンペプチドを5g含む試験食品を12週間摂取することで、爪の水分量が増加し、経爪水分蒸散量の上昇が抑えられ、硬度が低下する(爪が柔軟になる)効果が得られました。このことから、豚皮由来コラーゲンペプチドには、爪の保湿性としなやかさを維持する機能性があると考えられます。
メカニズムの考察
爪のスフィンゴシン(セラミドを作るもと)およびセラミド量が増加して爪の保湿性が高まったためと考えられます。
爪のスフィンゴシンおよびセラミドは、角質の細胞間脂質成分であり、角質からの水分蒸散をコントロールして皮膚のバリア機能を正常に保つために重要な成分です。しかしながら爪は爪母で作られ、水分は爪床からの補充が得られるものの、細胞間脂質が新たに体内から補給することは考えられないため、今回のコラーゲンペプチド摂取群のみで認められた摂取前後でのスフィンゴシンおよびセラミド量の増加は、豚皮由来コラーゲンペプチドの経口摂取が爪母組織での細胞間脂質の生成を促進したためと考えられます。
コラーゲン摂取による効果を感じ難い場合とは…
活性型ペプチドPO、OGの吸収量、吸収バランスの違いで、吸収した活性型ペプチドが異なる組織に使われることがあります。爪の酷使など、様々な要因で爪の効果が感じ難い場合もあります。研究報告にもありますように、爪は水分量の維持が大事ですので、外側からも保湿しつつ、コラーゲンペプチドの内側からの効果との相乗効果を試して見ることも方法だと思われます。
文責:コラーゲンナビ推進委員会 運営事務局 小田義高